みんなで探そうツバメの巣・中間報告
南の国からやってくるツバメは、みなさんの家の軒下や商店街などに巣を作り、子育てをします。八王子・日野カワセミ会では、市民の方々の協力を頂き八王子、日野市内のツバメの巣の調査を実施しました。
調査地域が広いため、八王子市、日野市を20ブロックに分割し、2001年は約半分の奇数ブロックを主体に調査しました。2001年の中間報告は以下のとおりです。2002年も市民の皆様の調査への参加をお待ちしています。
1.調査地域のブロック割
八王子1 大塚、東中野、鹿島、松が谷、堀之内、別所の一部(平山〜堀之内〜別所を結ぶ道路の東側)
八王子2 松木、南大沢、別所の一部、上柚木の一部、鑓水の一部
八王子3 長沼、越野、南陽台、絹ヶ丘、打越の一部、北野台、中山、下柚木の一部、鑓水の一部(湯殿川と浅川合流〜北野〜バイパス〜鑓水〜野猿街道芝原〜浅川を結ぶ線の内側)
八王子4 片倉町、子安、北野、打越の一部
八王子5 宇津貫、小比企、めじろ台2丁目、大船、寺田の一部(横浜線町田境〜16号〜京王線片倉〜めじろ台〜寺田〜法政大学〜横浜線を結ぶ線の内側)
八王子6 椚田、狭間、初沢、館、寺田の一部、めじろ台の一部
八王子7 西浅川、裏高尾、高尾、南浅川、廿里町(多摩森林科学園を除く)の全域
八王子8 東浅川、散田、並木、千人、元本郷、平岡、天神、万、緑、山田、めじろ台の一部
八王子9 元八王子の一部、長房、横川、叶谷、泉(多摩森林科学園〜中央自動車道〜高尾街道〜松枝橋〜浅川〜南浅川〜高尾〜高尾街道の内側)
八王子10 元八王子の一部、川、上壱分方、諏訪、四谷の一部
八王子11 西寺方、下恩方、恩方の全域、美山
八王子12 川口、上川
八王子13 楢原、犬目、中野、谷野、中野山王、中野上町、清川(松枝橋〜高尾街道〜ゴルフ場入り口〜谷野町〜富士美術館〜高月〜多摩川の内側)
八王子14 大谷、暁、元横山、本、中、旭、明神、大和田、高倉、石川の一部
八王子15 小宮、石川の一部、丸山、高月、丹木、尾崎(多摩川〜中央高速〜16号〜谷野街道〜富士美術館〜高月〜多摩川の内側)
八王子16 加住、宮下、戸吹
日野1 百草、新井、高幡、南平の一部、程久保(多摩テック〜多摩動物公園〜一番橋〜浅川〜多摩川合流の内側)
日野2 上田、神明、豊田、平山、東平山、西平山
日野3 旭が丘、富士見、多摩平、大阪上、日野台、さくら(JR中央線浅川鉄橋〜中央高速道路に挟まれた西側の地域)
日野4 新、栄、日野本、日野、万願寺、下田、石田
2.調査参加者数
2001年のツバメ巣調査に参加した人は、次表のとおり、延べの合計は416名でした。この内、会員が113名(27%)、一般市民が303名(63%)でした。
一般市民303名のうち、本会が配布したはがきで通報があったものは182名、継続調査を行った者は121名でした。
調査に参加されました皆様、ご苦労様でした。この場を借りて御礼申し上げます。
3.外観調査結果
「外観調査」とは会員又は会員以外の市民が営巣している巣があるかどうかを調査し、「返信用はがき」や「ツバメ営巣調査・会員調査表」にその結果を記録したものをいいます。
外観調査で確認した本年利用した巣は奇数ブロックで1180巣でした。偶数ブロックと合わせると、1409巣となります。2002年に偶数ブロックを本格的に調査すれば、全体で2000巣を超えるのではないかと期待されます。
なお、「本年利用した巣」とは「抱卵」、「雛への餌運び」、「巣中の雛」、「巣立ち」の何れかが確認された巣をいいます。従って、抱卵後破壊されたり、放棄した巣はこの中に含み、逆に、本年造巣したり古巣の修理をしたが、抱卵まで至らず途中放棄した巣や単にねぐらとして利用した巣は含みません。(当然のこととして昨年までの古巣で、本年利用しなかった巣はカウント対象外です)
1180巣がどの様な建物に営巣されたか? 店舗247(21%)、事務所71(6%)、車庫86(7%)、住宅643(55%)、その他83(7%)であり、住宅が最も多く、続いて店舗でした。
巣は建物の何階に作られたか? 1階が1001(85%)と最も多く、次いで2階153(13%)で、3階以上は2%しかありませんでした。
一建物中に巣は何個作られたか? 1個が673(76%)と最も多く、次いで2個が153(17%)、3個以上も7%ありました。
4.巣立ち迄の状況と継続調査結果
「継続調査」とは抱卵後の巣を親又は雛がいなくなるまで(途中放棄又は巣立ちまで)、会員又は会員以外の市民が数回調査し、「継続調査表」にその結果を記録したものをいいます。
継続調査を実施した巣の数は1046巣でした。 1046巣のうち、巣立ったものは671(64%)、破壊されたかまたは巣立ち前に放棄したものは283(27%)、不明が92(9%)でした。
巣立った671巣のうち、巣立ち雛数が確認された巣数は316巣で、その内、雛4羽の巣立ちが106(34%)で最も多く、次いで5羽96(30%)、3羽72(23%)の順でした。
破壊されたかまたは巣立ち前に放棄したもの283巣のうち、原因が観察された巣数は75巣で、このうち鴉の破壊が65巣で最も多く、人に破壊されたものも3巣、その他蛇や猫によるものも認められました。
5.その他
詳しいデータ等を希望される方は、kk-kasuya@nifty.com 粕谷和夫宛にご連絡下さい。