八王子周辺を通過するサシバの個体数を捉えることを目的に、杏林大学屋上(拝島4E)、恩方松竹公園(八王子0K)、高尾山霞台(八王子0F)、小仏城山山頂(与瀬7F)、城山湖ダムサイト(八王子2C)の5カ所で、9月18日から10月12日まで連続25日間(ただし雨天日は中止)、通過するサシバ、ハチクマ等の渡り鳥及び渡りをする蝶・アサギマダラのカウント調査を実施した。調査には延べ204名の八王子カワセミ会会員が参加した。調査地位置図参照
サシバは第1―1表の通りで、全体では509羽〜937羽通過した。羽数に幅があるのは複数ヶ所でカウントしたものの内、第1表の表側の「月日計」欄に示したとおり、最も多かった所の羽数をXn,複数ヶ所の計をXmとしその日の数をXn〜Xmとして表現し合計をΣ(Xn〜Xm)としたことによる。サシバが多く通過した日は9月26日、27日、10月3日、4日、9日であった。場所別では前年同様に恩方松竹公園が最も多かった。
経年変化は第2表の通りで本年は前年より少なかった。
ハチクマは10羽〜15羽、ハイタカは17羽〜18羽、アサギマダラは33頭〜46頭であった(第1-1表及び第1-2表)。渡りをする蝶として有名なアサギマダラはこの時期に咲いているアキノキリンソウ、サラシナショウマ、コスモス等の花に立ち寄り吸蜜したり、ふわふわと飛んで行くものをカウントしたものである。
なお、その他のワシタカについては、トビ、オオタカ、ツミ、ミサゴ、ノスリが出たが、参考的のものとして調査したがとりまとめなかった。