オオルリの生息地である丘陵地や山間部の自然環境の動向を見守るため、1992年以来生息数調査を毎年行っている。また、オオルリの他にツツドリ、ホトトギス、クロツグミ、キビタキ、センダイムシクイ等の夏鳥の数もカウントした。
1.調査場所
八王子市内の丘陵地、山間部の沢筋、谷筋の19区域で行った。踏査総延長は昨年同様101kmであった。
2.調査時期
4月下旬〜6月下旬にそれぞれの区域で2〜3回行った。
3.調査参加会員数
延べ58名の会員が調査を行った。
4.結果
八王子における山間部、丘陵地における代表的な夏鳥3種の1997年以来の出現数(♂)は図1の通りであり、クロツグミ、オオルリ、キビタキの順で、キビタキはクロツグミの約半数、オオルリはこの両種の中間であった。
この地域に出現する託卵鳥はホトトギスとツツドリであり、2000年はホトトギスの増加が目立った。なお、カッコウも浅川流域に出現するが、山間部、丘陵地より低標高地に多く出現するため、この地域ではカウントされなかった。(図2)
ウグイスの仲間はウグイス、ヤブサメ、センダイムシクイの3種であり、センダイムシクイは他の2種に比べ少ない傾向が続いている。(図3)