２００３年迄ヒメアマツバメのコロニー調査結果
１９８７年に八王子市の東浅川町でヒメアマツバメのコロニーが見つかった。八王子のような内陸部のヒメアマツバメのコロニーは珍しく、８８年１０月以降毎年調査を続け、その動向を見守っている。
ヒメアマツバメは自ら巣を作らないで、イワツバメの巣を乗っ取って利用する。ヒメアマツバメが入ると巣の出入り口に羽毛がいっぱい付くのですぐ見分けられる。ヒメアマツバメは留鳥であり、冬でも見られる。朝、日の出直後にコロニー（ねぐら）から一斉に飛び出して行き、夕方どこからともなく帰ってきて、日没直前に一斉にねぐらに入る。
今までにねぐらが確認された所は１０ヶ所である（第１表）。１０ヶ所のうち、２桁の巣が形成された所は東浅川町京王線高架下、私立八王子高校及び京王線南大沢駅の３ヶ所であり、経年変化は第２表及び第１図の通りである。1988〜９４年迄は東浅川京王線高架下のイワツバメ集団営巣地の中で、ほぼ４０巣の規模が続いたが、ここは９４年に消滅した。代わって主群は直線距離で約3.5km北東の方向にある私立八王子高校の高床式体育館の下のイワツバメ集団営巣地に移動した。また、９４年には京王線南大沢駅のイワツバメの営巣地の中でもコロニーが発見されたが、これは西約3.5kmにある多摩センター駅の方のコロニーと関係があるように思われる。
第１図
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